イギリス/ロンドンタイムズ紙
日本人ギタリストの岩永善信は恐るべきテクニックの所有者である。彼の左手は指盤の上を優雅に飛び回り、音楽的にも技術的にも円熟しており、全てのリスクは無縁である。
ドイツ・ベルリン/モルゲンポスト紙
岩永自身の編曲によるバッハのバイオリン・ソナタ第1番は、各楽章の変化を明確に示し、堅固な構築性とエレガンスを持つ非常に感動的な演奏であった。
ベルギー・アントワープ/
ニューガゼット紙
岩永善信の演奏には批評家も脱帽する。美しい響き、流麗な演奏、完璧なレガートが揃い、ギターは非常に豊かで多彩な響きを持って歌う。
フランス/リベラシオン紙
岩永は何度もアンコールを求められた。何故か?それは、彼が、10弦ギターを駆使した完璧なテクニックだけでなく説得力ある演奏から醸し出される深い精神性で聴衆を魅了したからだ。
モロッコ・カサブランカ/アル・バヤン紙
繊細で豊かな音色を持つ彼の演奏は聴衆を魅了し、多くの支持者を生み出している。
チュニジア・チュニス/
ル・ヌーヴォー紙
岩永の見事な演奏に脱帽する。観客の吐息さえ岩永の演奏の妨げになりかねない緊張感が場内に満ち溢れる。彼の演奏は華麗に軽やかで、日本人ギタリストの気高さを感じさせる魅惑的なものだった。
イタリア・パドヴァ/
イル・ガッゼッティーノ紙
技術は堅固であり、常に音楽的な感受性に溢れている。
いつからギターを始めましたか?
9歳の時です。近所の人のギターを触らせてもらったのがきっかけでした。
ギタリストになりたいと思ったのはいつ?
漠然とは思っていましたが、はっきり決めたのは高校生の時です。進路を考えないといけなくて、音楽の方に進むと決めてヨーロッパに留学することにしました。
影響を受けた恩師は?
世界的に有名な音楽教育家ナディア・ブーランジェと日本を代表するチェンバロ・ピアノ奏者小林道夫さんです。習い始めた時、ブーランジェ先生はすでに90歳で、目も見えない、立てないそんな中でも、凄いエネルギーでレッスンをして頂いて、言われたこともそうですが、音楽への情熱と生き様のようなものが強く印象に残っています。小林先生は、演奏家として第一線で活躍されてお忙しい中、時間を割いて教えていただいて感謝しています。作曲家が書いたものをどう理解してそれを音に変えるか、具体的に教えていただいて、その後、自分が音楽をやっていく上での大きな助けになったと思います。
演奏活動をする
きっかになったのはいつ頃?
エコール・ノルマル音楽院を卒業後、ガルニアーノ、パリ、セゴビア国際コンクール等で受賞して、ぼちぼち仕事が来るようになり、コンサートのお世話をしてくれる方からの誘いもあり、ベルギーを拠点に活動を始めました。
その後、どのような演奏活動されていましたか?
ベルギーやベルリンのマネージメントとの関係もできて、ロンドン、パリ、ベルリンなどヨーロッパの各地、東洋では香港、ソウルなどでコンサートをさせていただきました。
1990年から7年間、
演奏活動を中断されたのは
なぜですか?
指のトラブルもあって、自分が思うような音楽ができなくなったので、演奏活動ができないならヨーロッパにいてもしょうがないと思って、当時住んでいたスイスから帰国することを決めました。
再開へのキッカケは?
帰国後、約5年間は思うようにいかず苦労していたのですが、そんな時にたまたま、テレビでバックハウスの演奏を見て、自分は細かいことばかり考えすぎていた気がして、もう一度、原点に戻ってやり直そうと思いました。その後まだ2年位時間がかかりましたが、そんなに良い演奏でなくても、自分の思うようなものになるのを待つのではなく、弾きながら良くしていくしかない、そんな感じで演奏活動を再開しました。
困難に直面した時に
何か大切にしていることは
ありますか?
どんな人でも簡単に出口を見つけるのは難しいと思いますが、時間がかかっても諦めずに、自分の思考の中に枠を作らず、本質に向かって進むことが大切だと思っています。
CD録音やメディア出演を
あまりされないのはなぜですか?
本来、人前で話すことがあまり好きではないのでメディア出演も苦手です。録音に関しては、その瞬間の生の音楽を大切にしたいと思っています。今の所、聴衆と同じ空間を共にしない録音では、少し気持ちが後ろ向きになるので絶対とは言えませんが、あまり積極的ではありません。
好きな音楽家は?
一番よく聴くのはピアノなのですが、バックハウス、チェリビダッケ、グールド、ミケランジェリなどです。コンサートを聴く機会に恵まれて感銘を受けたのは、チェリビダッケ指揮のミュンヘンフィル、ヴァイオリンのヴェーグ、ピアノのリヒテル他です。もうこれでお分かりかと思いますが、少し前の時代の演奏家が好きです。